映画に感謝を捧ぐ! 「必殺仕掛人(1973年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回は渡邊祐介監督の「必殺仕掛人(1973年版)」に
感謝を捧げようと思います。
池波正太郎の小説「仕掛人 藤枝梅安」シリーズを
もとにして作られた同名TVシリーズの
映画版第1作となる本作は
時代劇の持つ「可能性」を象徴する一作であります。
一本の時代劇において
活劇アクション・陰謀渦巻くサスペンス・美しくも危うい美貌
ホラー的暗殺技・社会派要素が平和的共存を果たす光景は
私に「東西文化交流」の一形態と
「闘いの世界」に生きる人間の情熱&哀しみを
目の当たりにする機会をもたらしました。
(「万事解決のハッピー・エンド」に対する疑心と
シリーズ化への思いが
和やかさと不気味さが混ざり合う不思議な幕切れを生んでいる点も
見逃せません。)
まさに「ダークヒーロー系時代劇」の雄と呼ぶにふさわしい
一作であると言えるでしょう。
他の勧善懲悪時代劇とは一味違う
怪しげな映像・アクション・音楽によって
後年のTV時代劇に多大な影響を与えた本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。