映画に感謝を捧ぐ! 「フィアレス 恐怖の向こう側」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はピーター・ウィアー監督の「フィアレス 恐怖の向こう側」に  感謝を捧げようと思います。
フィアレス~恐怖の向こう側~ [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ
2000-08-11

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by フィアレス~恐怖の向こう側~ [DVD] の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル
   ラファエル・イグレシアスの同名小説を  もとにして作られた本作は  ホラーとは異なる怪奇恐怖と  事故からの生還=解決という図式に対する批判精神が  交錯する作品であります。  「死」に触れたことによる精神の麻痺と    パニック・ムービーの裏側に潜む  「事故後の人間模様」を静かに描いたストーリー  過去と現在をサスペンス的に交錯させ  説明台詞を抑制することによって  想像力を刺激する文学的映像表現  清濁が巧みに混ざり合うキャラクター造形が一体となる光景は  私に「万事がビジネス化される社会」の恐怖  命と恐怖心の密接な関係  災害映画の持つ「可能性」の奥深さを目の当たりにする機会をもたらしました。  (過去の風景から「現実」に向かって旅立つ主人公の姿が  生と死が表裏一体であることを示している点も見逃せません。)  まさに「災害系舞台裏映画」の雄と呼ぶにふさわしい  作品であると言えるでしょう。  異文化交流と心の旅にこだわるP・ウィアー監督と  事故の間接被害に対する鋭い目線が一体となって  後年の米ドラマ「LOST」などに通じる道を切り開いた本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。