映画に感謝を捧ぐ! 「ドッグ・ソルジャー(2001年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はニール・マーシャル監督の「ドッグ・ソルジャー(2001年版)」に
感謝を捧げようと思います。
演習中にモンスターと遭遇した
兵士たちの運命を描いた本作は
軽量な外見の中に
反戦メッセージを感じさせるモンスター映画であります。
危機的状況がもたらす高揚感によって
凶暴性を増していく兵士たち
軽快さと陰鬱さを使い分けながら進んでいくストーリー
細切れ的に表現された残酷描写の数々が
一体となる光景は
私に「戦争における人命の小ささ」・「死の恐怖がもたらす活力と狂気」を
ホラー映画的に表現する妙技に触れる機会をもたらしました。
(ホラー映画にありがちな「ヒロインとのロマンス」
「戦いによる友情の芽生え」を逆手に取っている点と
ハッピー・エンドの形態を取りながら
ブラック・ユーモアの香り漂う幕切れによって
軍隊の秘密主義・マスコミ&大衆の精神を
皮肉っている点も見逃せません。)
まさに「ホラー流戦争論」の一形態を示した
作品であると言えるでしょう。
人間を狂わせるモンスターと
不運な兵士たちとの戦いを通じて
戦いの麻薬的快感&空しさを写し出す本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。