映画に感謝を捧ぐ! 「キリング・ゾーイ」

映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はロジャー・エイヴァリー監督の「キリング・ゾーイ」に  感謝を捧げようと思います。 友人に誘われてパリを訪れた金庫破りの  運命を描いた本作は  青春映画と泥棒映画を力ずくで組み合わせたかのような  雰囲気に包まれた作品であります。  映画史上希に見る「粗雑」さを誇る銀行強盗の行方を  幻想的映像表現・娯楽的アクション  Q・タランティーノ式雑談術を駆使して描くという試みは  私に、素人犯罪の弱点・犯罪映画におけるドラッグの害  情報格差がもたらす悲劇を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (脳天気なハッピー・エンドを装いながら  トラブル発生時における「観察力&判断力」の重要性を示した  幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「お祭り型犯罪」に対する警鐘を放つ  アクション映画であると言えるでしょう。  無軌道且つ凶暴な仲間たちに翻弄される主人公と  極限状態によって暴力に目覚めていくヒロインの姿が  爽快さと苦味の入り交じった気分にさせる本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。