映画に感謝を捧ぐ! 「怪談 蚊喰鳥(1961年版)」

映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回は森一生監督の「怪談 蚊喰鳥(1961年版)」に  感謝を捧げようと思います。  宇野信夫の同名戯曲をもとにして  1961年に作られた本作は  複数の娯楽要素が巧みに配合された  時代劇映画であります。  愛憎劇の粘着性・サスペンス&怪奇映画の技法  犯罪映画風味の人間模様  時代劇の技がバランス良く配合される事によって  モンスター映画とは異なる「怪物性」が生成される光景は  私に「怪奇映画の精神的原点」と  愛の持つ「毒性」を目の当たりにする機会をもたらしました。  (クール且つブラック・ユーモア的な幕切れが  哀愁と妖気の入り交じった感触を与えている点も見逃せません。)  まさに「ジャンル融合型怪談」の静かなる強豪作であると  言えるでしょう。  派手な特殊効果&人体破壊に依存しない恐怖描写と  清純でありながらも不気味なエロティシズムが  映画全体を覆う本作と  生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。