映画に感謝を捧ぐ! 「トリプルヘッド・ジョーズ」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はスティーヴン・ダグラス・オーレン・レイ監督の
「トリプルヘッド・ジョーズ」に感謝を捧げようと思います。
3つの顔を持つサメに襲われた人々の運命を描いた本作は
2012年の映画「ダブルヘッド・ジョーズ」の流れを汲む
サメ映画界の怪作であります。
便乗商品映画界の雄アサイラムの「サメ愛」
環境&バイオ・テクノロジー問題
娯楽映画的物質主義・安物感溢れるお色気
軽量CGとバラエティ番組的アイデアによって生み出される
「ブラック・ユーモア系残酷描写」が一堂に会する光景は
私に「物量攻勢」によってスリルを増強させようという
精神がもたらす笑い所と
モンスター映画界を席巻する
「サメのアイドル化現象」と「薄利多売主義」の一端を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(アメリカ映画界屈指の斬られ役D・トレホの
持ち味を生かした剣術アクション&最期と
暇つぶし映画界特有の
「論理&科学よりもハッピー・エンドを優先させる」精神を
極限化したかのような幕切れとなっている点も見逃せません。)
本作こそ、新たなるサメ路線「複数ヘッドジョーズ」の
誕生に挑む実験的作品であると言えるでしょう。
「メガ・シャーク」・「シャークネード」に続く
新路線を生み出そうという野心と
モンスター映画の王道「主人公の忠告を聞かない周辺人物」を
軽量化することによって物語の効率化を図ろうとする
合理主義に彩られた本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。