映画に感謝を捧ぐ! 「ブラック・セプテンバー ミュンヘン・テロ事件の真実」

映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はケヴィン・マクドナルド監督の  「ブラック・セプテンバー ミュンヘン・テロ事件の真実」に  感謝を捧げようと思います。 1972年9月4日のミュンヘンで発生した  テロ事件を題材にした本作は  複雑怪奇な中東事情が生んだ悲劇を  クール且つエネルギッシュにえぐり出すドキュメンタリー映画であります。  淡々としながらも「娯楽的躍動感」のある映像&音楽と  善悪の二元論に溺れず「第3者性」を保ち続ける目線が  特殊なバランスで融合する現象は  私に「歴史上の悲劇」に娯楽的スリル&サスペンスを感じてしまう  自分自身に直面する機会と  オリンピックに潜む危険要素・テロリズムの根源  冷静なるテロ対策の難しさを  再認識する機会をもたらしました。  (1977年の映画「ブラック・サンデー」の  背景に迫る作品であるという点と  昨今のホラー映画以上の陰鬱さ&残酷さに満ちた  「怪奇恐怖」を感じさせる幕切れが  世界を蝕む「権力の魔性&暴力の底なし沼」を感じさせる点も見逃せません。)  まさに「実録系戦争論」の一翼を担う歴史的作品であると言えるでしょう。  テロリストの声明&コメントより発せられる「説得力」と  複数の娯楽映画的手法を駆使しながら  世界史初の「国際テロ」の内幕に迫る姿に驚かされる本作と    生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。