映画に感謝を捧ぐ! 「ぼくの美しい人だから」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はルイス・マンドーキ監督の「ぼくの美しい人だから」に  感謝を捧げようと思います。    グレン・サヴァンの同名小説をもとにして作られた本作は  娯楽的加工の妙技を見せてくれる恋愛映画であります。  アメリカに潜む「階級社会ぶり」、年齢差がもたらす軋轢  男女間の心理的溝を扱いながら  アイドル映画的軽さと喜劇的ムードを保ち続けるという  軽業的スタイルは  私に「娯楽的サービス精神と教訓性の平和的共存」の一形態と  物語における「ユーモア」の効能を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (優等生的でありながらも主演俳優&女優の味わいを  感じさせる幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「恋愛系アメリカ論」の一翼を担う  堅実作であると言えるでしょう。  王道的恋模様の魅力を堪能しつつ  アメリカ社会の一端を示すことに挑んだ  挑戦作の一つである本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。