映画に感謝を捧ぐ! 「ボトム・ダウン」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はケン・ホーン監督の「ボトム・ダウン」に  感謝を捧げようと思います。
ボトム・ダウン [DVD]
アルバトロス
2007-10-05

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  1989年8月20日のテムズ川で発生した  海難事故をもとにして作られた本作は  クールな恐怖に包まれた実話系災害映画であります。  災害映画的ヒーロー&スペクタクルを抑制しつつ  膨大なる登場人物を動かし  イギリス災害史の「闇」に踏み込んでいく人々の勇姿は  私に「立場によって変化する災害対策」  「司法取引の効能&残酷さ」・「情報の大切さ&恐ろしさ」  「群像劇と娯楽的災害描写の平和的共存の一形態」を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (娯楽映画的高揚感に背を向けて  ホラー映画とは異なる怪奇恐怖&静かなる虚しさの中に  ある種の「希望」を感じさせる幕切れへと着地している点も  見逃せません。)  まさに「社会派災害映画」界の静かなる強豪作であると言えるでしょう。  娯楽的サービス&見世物的な特殊効果に依存せず  群像劇+記録映像的な表現法で  歴史の闇に向き合った災害映画の一つである本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。