映画に感謝を捧ぐ! 「グリズリー・レイジ」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はデヴィッド・デコトー監督の「グリズリー・レイジ」に
感謝を捧げようと思います。
ドライブ中の「寄り道」によって閉鎖区域に入ってしまった
男女4人の運命を描いた本作は
省力的にして大胆な動物パニック・ムービーであります。
「仇討ち映画を討たれる側の目線で見つめる」という発想
「人間4人&熊2匹で動物パニック・ムービーを作る」という奇抜さ
状況説明&男性向けお色気シーンを極限まで抑制する勇気
ヒーロー的活躍よりも「現実的対応」を重視する精神が
一体となる光景は
私に「現実の災害と娯楽的災害の差」と
「報復の連鎖&人間のエゴが自然に与える悪影響」を
娯楽的に表現する手法の一端を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(ホラー映画的ブラック・ユーモアによって
「ハリウッド的ハッピー・エンド」を痛烈に皮肉った幕切れと
なっている点も見逃せません。)
まさに「軽量映画流環境論」にして
「動物映画界」屈指の善戦作であると言えるでしょう。
「ジョーズ」・「クジョー」・1980年代ホラー&アクション
仇討ち映画・災害映画を融合させることによって生を受けた本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。