映画に感謝を捧ぐ! 「決断の45口径」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はクレイグ・R・バクスリー監督の「決断の45口径」に
感謝を捧げようと思います。
牧場を狙う鉄道会社に立ち向かう
男たちの運命を描いた本作は
文化交流の香り漂う2000年代西部劇であります。
西部劇特有の情緒を抑制し
暴力性を強調したストーリーを軽やかに進行させることによって
明瞭すぎる映像による「西部劇ムードの弱さ」を補うという試みは
私に、イタリア西部劇とアメリカ西部劇が入り交じった世界と
西部劇、アクション映画、極道映画の秘めたる近似性を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(勧善懲悪の爽快感よりも「アウトロー時代」の終幕に立つ
人々の思いを重視した渋い幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「西部劇ごっこ映画」の雄と呼びたくなる
一作であると言えるでしょう。
歴戦の勇士E・ボーグナインの存在感と
西部劇の王道を2000年代的に加工した暴力描写によって
「軽量娯楽」としての西部劇を復興させることに挑んだ本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。