映画に感謝を捧ぐ! 「女だけの都」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジャック・フェデー監督の「女だけの都」に
感謝を捧げようと思います。
故郷に迫るスペイン軍に立ち向かう
フランドル人たちの運命を描いた本作は
上品なスリル&ユーモアに満ちあふれた史劇であります。
頭脳戦、ロマンス、ドタバタ喜劇が一堂に会したストーリー&キャラクターと
歴史大作の香りに包まれた風景&装飾が一体となって
「フランドル&スペイン史」の一端を写し出していく光景は
私に「国家間紛争」の平和的解決法と
女性の持つエネルギーを娯楽的に表現する手法の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(「男性の顔を立てつつ、コントロールする」策士ぶりと
人情味を兼ね備えたヒロインの勇姿に心和まされる
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「女系歴史喜劇」の雄と呼ぶにふさわしい作品であると言えるでしょう。
知力&魅力の限りを尽くして平和解決を目指すフランドルの女性陣と
「侵略者」でありながらも人情味を感じさせるスペイン軍の姿が
勧善懲悪的な史劇とは異なる輝きと独特の癒し要素を放つ本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。