映画に感謝を捧ぐ! 「脅威の第三帝国」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はフランク・キャプラ監督の「脅威の第三帝国」に  感謝を捧げようと思います。  フランク・キャプラ監督+アメリカ軍による宣伝映像  「なぜ我々は戦うのか?」の一翼を担う本作は  鑑賞者の平衡感覚&客観的目線を試す  ドキュメンタリー映画であります。  ドイツの歴史に関する資料を  アメリカ礼賛的な目線で編集し  効率主義的に進行させるという試みは  私に対象国の「自国本意的な教育」を批判しながら  批判対象と同じ状態に陥っていく現象と  歴史のホラー&サスペンス性の一端を    目の当たりにする機会をもたらしました。    (ドイツ人に好意的な表現を盛り込むことによって  アメリカ至上主義性を覆い隠すという  戦術性を持った作品であるという点も見逃せません。)  まさに「連合国礼賛系ドイツ史入門」と呼びたくなる  過激作であると言えるでしょう。  ドイツ史を批判的に表現した映像作品でありながら  戦勝国特有の「自国本意的な世界認識」の一形態を教えてくれる本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。