映画に感謝を捧ぐ! 「オリバー・ツイスト(1947年版)」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はデヴィッド・リーン監督の「オリバー・ツイスト(1947年版)」に  感謝を捧げようと思います。
オリバー・ツイスト [DVD]
ファーストトレーディング
2011-02-14

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 チャールズ・ディケンスの同名小説をもとにして  1947年に作られた本作は  子供映画史上屈指の「陰鬱系のスリル&サスペンス」に彩られた作品であります。  不幸の連鎖に翻弄される少年の運命を  活劇性、怪奇性、極道映画性、人情劇性を絡み合わせながら  上品且つ躍動的に写し出していくストーリー&演出は  私に「娯楽的サービス、社会派の苦味、純文学的クールさ」が  バランス良く配合された映画の醍醐味と  「暴力描写を曖昧化しつつ、スリル&サスペンスを醸し出す」技法の  一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。  (万事解決のハッピー・エンドでありながらも    悪漢達の「惨めな最期」が印象深い幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「文学史劇系冒険映画」と呼びたくなるような  雰囲気を持った作品であると言えるでしょう。  白黒映像の持ち味を最大限に生かし  ヨーロッパ映画的渋味&品格と娯楽映画的スピード感の均整を保つことによって  映画界における「オリバー・ツイスト系作品」の幕開けを告げた本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。