映画に感謝を捧ぐ! 「モンスターメイカー」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はサム・ニューフィールド監督の「モンスターメイカー」に  感謝を捧げようと思います。  医学博士「イゴール・マーコフ」と彼を取り巻く人々の  運命を描いた本作は  軽量な外見の中で様々な娯楽要素が絡み合う  異色のSF映画であります。  モンスター映画の装飾を纏いながら  ストーカー系サスペンス、難病映画  マッド・サイエンティスト&ウイルス感染系SFを融合させるという  実験的映画作りによって生を受けたストーリー&演出が  驚異的な軽やかさで進行する光景は  私に「量産型映画と実験作」・「見世物的映像と物語性」  「狂気と悲哀」が並び立つ現象を目の当たりにする機会をもたらしました。  (悲劇的結末と見せかけて軽やかなる「逆転」ぶりを見せる  幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「軽量級愛憎&医療系SF」と呼びたくなる  世紀の珍作であると言えるでしょう。  肩すかし的ストーリー展開&キャラクター造形でありながら  映像技術力、先見性、存在力のある悪漢が冴え渡る本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。