映画に感謝を捧ぐ! 「稲妻奉行」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回は山田達雄監督の「稲妻奉行」に感謝を捧げようと思います。
何者かに奪われた薩摩藩の名刀を追う
大岡忠右衛門(後の大岡越前守)の活躍を描いた本作は
貪欲にして倹約的な時代劇映画であります。
時代劇アクション、警察映画風味、探偵小説的人間模様
大岡越前守&映画スターの効能を最大限に生かしつつ
効率主義的に進行するストーリー&演出は
私に「歴史的偉人&時代劇ヒーロー」の娯楽的活用法、時代劇の伝統芸
気晴らし的サービス精神、映画的ダイエットの
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(正義側が「殺人」に依存することなく勧善懲悪を行うことによって
和やかな雰囲気を放つ時代劇となっている点も見逃せません。)
まさに「大岡政談系時代劇」の一翼を担う
軽量級時代劇映画であると言えるでしょう。
チャンバラ、身分隠し、聞き込み&捕物、推理
お裁きを網羅しつつ
暇つぶし規模のスケール感を保ち続ける豪腕と
権力者を主人公としながらも「反権威要素」を持たせる
バランス感覚に驚かされる本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。