映画に感謝を捧ぐ！　「氷の美笑」

　映画弁護人ＧＨＭ（西村哲也）です。　今回はゲイリー・オローナ監督の「氷の美笑」に　感謝を捧げようと思います。

氷の美笑 [DVD]
コンマビジョン
2011-10-31

　１９９２年の映画「氷の微笑」をもとにして作られた本作は　大胆不敵な加工＆リサイクル術を発揮した　世紀の珍作であります。　セックス・シーンによる連続攻撃の合間に　　「氷の微笑」の設定＆名場面を挿入することによって　生を受けたストーリー＆演出、キャラクター造形は　　私に「ポルノ的便乗商品戦術とマニア魂の融合」と　「異常心理サスペンス」に潜む滑稽さ＆見世物性を　増幅させる手法の一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。　（「氷の微笑」における捜査過程→決着を豪快に省略＆単純化しつつ　曖昧化した「秘めたる真実」を鮮明化させる　幕切れとなっている点も見逃せません。）　まさに「艶笑版氷の微笑」の称号にふさわしい　笑撃作であると言えるでしょう。　「犯罪サスペンスよりもロマンス＆セックスを重んじる」　氷の微笑魂を継承しつつ　物語＆配役のスケール感を軽量級ポルノ規模まで　減量するダイエット精神によって生を受け　性欲＆パロディ至上主義的に突き進む姿が　独特の笑い＆感動を呼び起こす本作と　生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を！！！。　