映画に感謝を捧ぐ! 「陽気な幽霊」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はデヴィッド・リーン監督の「陽気な幽霊」に    感謝を捧げようと思います。  ノエル・カワードの同名舞台劇をもとにして作られた本作は  ブラック・ユーモア、特撮技法、男女心理に関する鋭い目線に  彩られたドタバタ喜劇であります。  ホラーの映像技法とラブ・コメディ+悪女映画的作劇法を  融合させることによって生を受けたストーリー&演出が  軽妙且つ上品に進行する光景は  私に「人生の喜劇性」・「男女の心理的相違点」  「恐怖と笑いを結ぶ絆」を怪奇映画+ドタバタ喜劇的に  表現する技法の一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。    (悲劇的でありながらも解放感と人情味を感じさせる幕切れを通じて  生と死、ハッピー・エンドとバッド・エンドが表裏一体であることを  示しているという点も見逃せません。)  まさに「ドタバタ夫婦喜劇系怪談」の雄と呼ぶにふさわしい    作品であると言えるでしょう。  男性の精神的繊細さ&女性の精神的強靱さ  ホラーとコメディを結ぶ絆を軽やか且つ上品に体現する本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。