映画に感謝を捧ぐ! 「異常者」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はドナッテラ・マヨルカ監督の「異常者」に    感謝を捧げようと思います。
異常者 [DVD]
ニューセレクト
2000-09-22

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 面接調査員「マーサ」と彼女を取り巻く人々の  運命を描いた本作は  女性映画+ポルノ映画史上屈指の  「時代性&混沌ぶり」を感じさせる作品であります。  恋愛劇、サスペンス、ポルノ、日常劇の特性が  細切れ的に進行していくストーリー&演出は  私に「愛情と狂気の秘めたる近似性」と  「インターネット時代」初期の空気を  ポルノ映画的に表現する手法の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (壮絶なるホラー的見せ方&肩すかしぶりに圧倒される  幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「遠距離系愛憎ポルノ」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。  「淡々とした朝+昼&性衝動に彩られた夜」という  テリトリー分けによって平穏を保っていたヒロインの人生が  ネットでの交流によって境界線を破壊され  性欲&疑心の底なし沼へと落ちていく姿を  クール且つエロティックに描くことに挑んだ本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。