映画に感謝を捧ぐ! 「オーケストラの少女」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はヘンリー・コスター監督の「オーケストラの少女」に  感謝を捧げようと思います。  父親と楽士仲間のために奮闘する少女「パトリシア」と  彼女を取り巻く人々の運命を描いた本作は  技術力、サービス精神、戦術性に秀でた音楽映画であります。  出演者達の音楽技能を最大限に発揮するために  構成されたストーリー&演出が  軽快且つユーモラスに進行する光景は  私に「浮世離れした物語に現実感を与える技法」  「スター主義とストーリー性の共存」  「見せ場を的確に押さえた映像作品の魅力」の一形態を     目の当たりにする機会をもたらしました。  (サクセス・ストーリー&ホームドラマ的爽快感と  コンサート的高揚感を兼ね備えた幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「音楽系スター・システム映画」の雄と呼ぶにふさわしい  作品であると言えるでしょう。  「本物」が持つ威厳&説得力と  アメリカ式娯楽映画技術の限りを尽くして  後年の娯楽映画に対する「道しるべ」の一つとなった本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。