映画に感謝を捧ぐ! 「ぼくの伯父さんの休暇」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。    今回はジャック・タチ監督・主演の「ぼくの伯父さんの休暇」に  感謝を捧げようと思います。    観光客「ムッシュ・ユロ」と彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は  ヨーロッパ映画的渋味&陽気さに包まれた  観光旅行映画であります。  俳優&女優陣+動物陣の体技と効果音を駆使した  「笑い所」の連続攻撃  上品な音楽、素朴な風景が一体となる光景は  私に「観光旅行の喜劇性」・「トーキとサイレントの喜劇的共同戦線」  「ありふれた風景&会話にユーモアをもたらす技法」の  一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。  (祭りの後に訪れる「情緒&哀愁」を体現するかのような  幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「フランス流観光旅行喜劇」の雄と呼ぶにふさわしい  作品であると言えるでしょう。  日常感と非日常感、上品さと大衆性  映像的魅力と音的魅力をバランス良く配合し  「ぼくの伯父さん」シリーズの幕開けを告げた本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。