映画に感謝を捧ぐ! 「タイムトラベラー(2017年版)」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はディエゴ・ハリヴィス監督の「タイムトラベラー(2017年版)」に    感謝を捧げようと思います。  夫を失った科学者「ヘレン」と彼女を取り巻く人々の  運命を描いた本作は  素朴にして複雑怪奇なSF映画であります。  時間旅行系SFと巻き込まれサスペンスを融合させた後  謎めいた映像表現を多用することによって  難解化していくストーリー&演出は  私に「単純な物語を複雑に描写する」事によって生じる混沌と  「タイムマシンと運命の関係に関する考察」の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (淡々と処理される「悪漢の最期」と  タイムマシンの効能を否定するかのような幕切れを通じて  「今を全力で生きる」ことの大切さを説く  作品であるという点も見逃せません。)  まさに「映像迷宮型SF映画」の一翼を担う  軽量級作品であると言えるでしょう。  「タイムマシン&運命」に対する複雑な思い、美術館的CG映像  巻き込まれ映画&仇討ち映画の王道が  一堂に会することによって生を受けた本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。