映画に感謝を捧ぐ! 「マシーンヘッド」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はマイケル・レナード・マーフィー監督の
「マシーンヘッド」に感謝を捧げようと思います。
死体とエンジンを合体させた「排気エンジン人間」を
生み出した男「マックス・ケルプ」の運命を描いた本作は
衝撃と笑撃が襲い来るモンスター映画であります。
「フランケンシュタイン路線」を継承しつつ
ワン・アイデア主義&出たとこ勝負精神の赴くままに
突き進む事によって生成されたストーリー&演出が生み出す
狂気と笑いの世界は
私に「奇想天外すぎる発想」と「乱暴な編集技」によって
発生するブラック・ユーモアの一形態と
「科学的狂気の誕生」に関する一考察を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(無理矢理感満載の「感動誘発描写」を
一瞬で笑いへと転じる幕切れによって
映画界に蔓延する「感動至上主義」を皮肉っている点も
見逃せません。)
まさに「ブラック・ユーモア系モンスター映画」の歴史に輝く
大珍作であると言えるでしょう。
奇抜なアイデア、流動的作劇法、ホラー+コメディ的モンスター造形
論理性を気にせず、お化け屋敷的脅かしを追求した映像技&編集技が
一堂に会することによって
フランケンシュタイン路線の醍醐味と
悪ノリ&パロディ的笑いが混ざり合うモンスター的作品となった本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。