映画に感謝を捧ぐ! 「デッドマン・コーリング」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はスティーヴン・ケイ監督の「デッドマン・コーリング」に  感謝を捧げようと思います。  霊能者ジェームズ・ヴァン・プラーの実体験を  もとにして作られた(とされる)本作は  胡散臭さと穏健さに包まれた実話系ホラーであります。  ラブ・コメディ風味漂う世界&登場人物が  殺人を伴わない超常現象によって  サスペンス&ホラーへと変異していく光景は  私に「殺人に依存しない怪奇恐怖の生成」と  「人生のホラー性」の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (男女4人の「ハッピー・エンド」を通じて  愛の持つエネルギーを体現する  幕切れとなっている点も見逃せません。)    まさに「非殺傷系実話系ホラー」の一翼を担う  作品であると言えるでしょう。  嫌がらせ的な現象によってヒロインを「真実」へと導くことを  余儀なくされた死者の悲哀と  ヒロインと恋人一家を結ぶ豪快にして残酷な「因縁」に  戦慄を禁じ得ない本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。