映画に感謝を捧ぐ! 「狼よさらば/地獄のリベンジャー」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はアラン・A・ゴールドスタイン監督の  「狼よさらば/地獄のリベンジャー」に感謝を捧げようと思います。  アンドリュー・ガーフィールドの小説「死の洗浄」を  もとにして作られた人気シリーズの5作目となる本作は  豪快さの中に苦渋を宿す続編映画であります。  愛妻J・アイアランド、M・ウィナー&J・L・トンプソン監督との別れを経て  1990年代に突入した猛将C・ブロンソンと     戦友Y・グローバスと訣別し独自の道を進む映画製作者M・ゴーランが  新たなる仲間と共に繰り出した「第5の狼よさらば」は  私に「アクション・ヒーローとテロリストを隔てる境界線の崩壊」  「肉体的劣化を知略&経験で補うヒーローの醍醐味」  「作り手の苦しみが作品世界に影響を与える現象」の一形態を   目の当たりにする機会をもたらしました。  (ハッピー・エンドの形態を取りつつも  「正義の暴力」に潜む麻薬性を感じさせる  幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「豪快&陰鬱系復讐劇」の領域へと到達した  続編映画であると言えるでしょう。  原作の持つ「メッセージ」との乖離を乗り越えて  1970年~90年代をアクション映画界を駆け抜けた  「狼よさらば」シリーズの最終章を飾る記念碑的作品となる本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。