映画に感謝を捧ぐ! 「その女を殺せ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はリチャード・フライシャー監督の「その女を殺せ」に  感謝を捧げようと思います。
その女を殺せ [DVD]
ブロードウェイ
2013-07-05

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 組織犯罪の証人になった女性と  彼女を護衛する刑事の運命を描いた本作は  サスペンス映画史上屈指の「収納術&躍動感」に    彩られた作品であります。  「列車内」という限定された空間と  目的地到達までの数時間に  アクション&頭脳戦、どんでん返し、人間模様  場を和ませるユーモアを取り込んだストーリー&演出が  軽やかさと渋味の均整を保ちながら進行する光景は  私に「適正速度で進行する&舞台の特性を生かした」映像技と  状況設明台詞&感動誘発要素に依存しないストーリー展開の醍醐味を  目の当たりにする機会をもたらしました。   (万事解決のハッピー・エンドにせず、要所を曖昧化することによって  鑑賞者に「想像する余地」を与える幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「道中系サスペンス映画」の雄と呼ぶにふさわしい  作品であると言えるでしょう。  安易なスケール感拡大&情緒に依存せず      人間関係&空間を絞り込む節約精神と  場所&キャラクターの個性を生かした  アクション・シーンを生成する技術力によって  後年の「ダイ・ハード&カナディアン・エクスプレス」等に  通じる道を切り開いた本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。