映画に感謝を捧ぐ! 「月と少年」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はエンリコ・カサロサ監督の「月と少年」に  感謝を捧げようと思います。  小舟で夜の海を彷徨う少年と男2人の  運命を描いた本作は    夢と技巧に彩られたアニメーション映画であります。  人々が「月」に対して抱く  幻想的イメージの一端を切り取るという発想  童話的映像美を追求した映像  映像の裏方に徹しつつも  ホームドラマ的ユーモアを放つストーリーが一体となる光景は  私に「童心と大人の技による共同戦線」と  「映像と物語の幸福な結婚」の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (美しい幻想に溺れず、現実へと帰還する  渋味の利いた幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「軽量級冒険喜劇」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。  子供の純真さと大人の技術をバランス良く配合して  「少年と男たちの小さな月旅行」を写し出す姿に心打たれる本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。