映画に感謝を捧ぐ! 「地上最大の作戦」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はキャロル・リード&ガーソン・ケニン監督の  「地上最大の作戦」に感謝を捧げようと思います。  1944年6月6日に開始された「ノルマンディ上陸作戦」の一部を記録した本作は  過酷な制約の中でスケール感を発揮した記録映像であります。  「アメリカ&イギリスにとって好ましい情報を厳選する」という制約の中にあって  多角的目線で「ノルマンディ上陸作戦」を記録しようとする人々の挑戦は  私に「物理的制約」の中で高まっていく精神的スケール感と  「歴史&戦争」の構造を記録映像的に表現する手法の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (連合軍の武勇を強調しつつも「能天気なハッピー・エンドにしない」  配慮が成されている点も見逃せません。)  まさに「第2次世界大戦&軍事宣伝映像講座」の  一翼を担う作品であると言えるでしょう。  連合軍礼賛系記録映像史上屈指の壮大さによって  「歴史は勝者にとって好ましい形へと編集される」事を世に示しつつ  後年の「史上最大の作戦」などに対する  道しるべの一つとなった本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。