映画に感謝を捧ぐ! 「続組織暴力」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回は佐藤純彌監督の「続組織暴力」に
感謝を捧げようと思います。
「組織暴力(1967年版)」の流れを汲む存在として
1967年に作られた本作は
奇襲的発想と文化交流精神に彩られた
和製極道映画であります。
前作の特性&俳優陣を継承しつつ
「熱血刑事と犯罪組織の戦いを描く」と見せかけて
知略と暴力によって巨大組織を翻弄し
極道社会の頂点を目指す
凶悪且つクールな悪漢の栄枯盛衰を写し出していくストーリーと
東映的男臭&任侠精神と西洋的活劇性が融合した
演出&キャラクター造形が一体となる光景は
私に「爽快感と哀愁、野性とメッセージ性が入り交じった世界」と
東映的路線主義&スター主義を逆手に取ったどんでん返し戦術の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(任侠路線の悲劇性と実録路線の残酷性が
激しくも静かに絡み合う幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「東映流極道英雄伝」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
東映が誇る悪漢俳優の一人
渡辺文雄の持つ「策士的魅力」と
東西映画&極道文化の交流によって生を受けた本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。