映画に感謝を捧ぐ! 「きれいなネコにはトゲがある」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はオットー・メスマー監督の「きれいなネコにはトゲがある」に
感謝を捧げようと思います。
オットー・メスマによって創造されたキャラクター
「フィリックス・ザ・キャット」による主演作の一つとなる本作は
男女心理に対する皮肉と発想力&技術力に彩られた
アニメーション映画であります。
男性の純真さ+女性の気まぐれさと
外見が人間に与える影響に関する一考察と
冒険活劇&モンスター要素を組み合わせ
漫画とアニメーションの持ち味を有効活用することによって
生を受けたストーリー&演出は
私に「アニメーション&漫画技法と心理論による共同戦線」の一形態と
「人生のブラック・ユーモア性」の一端を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(ギャグ漫画的発想で悪女に反撃する幕切れが
爽快感と虚しさの入り交じった感触をもたらしている点も
見逃せません。)
まさに「ジャンル融合型恋愛喜劇」史上屈指の
奇策力を感じさせる作品であると言えるでしょう。
美貌を得ることによって悪女化したヒロインと
彼女に尽くす「フィリックス・ザ・キャット」の姿が
軽やかでありながらも苦味の利いた笑いを生み出す本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。