映画に感謝を捧ぐ! 「頑張れキャグニー」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はロイド・ベーコン監督の「頑張れキャグニー」に

 感謝を捧げようと思います。

ボクシング映画 コレクション 栄光のチャンプ 群衆は叫ぶ DVD10枚組 ACC-161
ボクシング映画 コレクション 栄光のチャンプ 群衆は叫ぶ DVD10枚組 ACC-161

 プロボクサーの育成によって一攫千金を狙う男

 「ダニー・オハラ」と彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は

 堅実さと大胆さを兼ね備えた恋愛喜劇であります。

 恋愛劇&人情喜劇の定番要素+スター主義的見せ場を

 的確に押さえる堅実さと

 ユーモア&ロマンス重視の流れから

 ボクシング映画的見せ場へと急展開する大胆さが

 一体となったストーリー&演出、キャラクター造形は

 私に「大衆娯楽的サービス精神と実験精神による平和的共存」の一形態と

 アメリカにおける「警察、消防、ボクサー」に対する認識の一端を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (主演男優J・キャグニーの存在力を前面に出した邦題と

 スポーツ映画的ハッピー・エンドからドタバタ喜劇へ転じるという

 離れ技を披露する幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「スポーツ人情喜劇」の軽量なる強豪作であると

 言えるでしょう。

 暇つぶし規模のスケール感&スピード感を維持しつつ

 ラブ・コメディ風味とスポーツ映画的アクションを融合させる

 バランス感覚&アイデア性によって

 後年の「ロッキー」等に通じる道を切り開いた本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。