映画に感謝を捧ぐ! 「パーマネント・バケーション」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジム・ジャームッシュ監督の
「パーマネント・バケーション」に感謝を捧げようと思います。
NYを流離う男「アロイシュス・パーカーの
運命を描いた本作は
陰鬱さと文学性が交錯する道中劇であります。
純文学小説と日常劇が混ざり合ったかのようなストーリーと
荒廃した風景が融合する事によって生じる科学反応は
私に「心の声&会話を重視しつつ、状況設明を抑制する」
「精神的放浪感を映画的に表現する」手法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(西部劇文化と1970年代アメリカ映画的苦悩を
組み合わせたかのような気配を感じさせる
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「陰性文学系道中劇」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
娯楽映画的魅力に背を向け、純文学性を追求した映像&物語によって
「J・ジャームッシュ監督作」の幕開けを告げる本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。