映画に感謝を捧ぐ! 「マーダー・ドライブ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 

 今回はトム・ナゲル監督の「マーダー・ドライブ」に

 感謝を捧げようと思います。

マーダー・ドライブ [DVD]
マーダー・ドライブ [DVD]

 キャンピング・カーで旅をする一家の

 運命を描いた本作は

 ホラー映画史上屈指の「資料性&学習性」を感じさせる作品であります。

 館系ホラーの閉鎖性、悪霊系ホラーの憑依性

 「ファイナル・デスティネーション」シリーズ的発想

 陰性ホームドラマ+サスペンス的謎解き

 アメリカの地形効果、道中劇風味が

 融合することによって生を受けた

 ストーリー&演出、キャラクター造形は

 私に「アメリカ製ホラー映画史」の一端と

 「中古車購入のリスク&物と人間の関係」を

 ホラー映画的に表現する手法の

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (「殺人キャンピング・カー」を通じて

 不審車に対する不用意な接近を戒める

 教訓的な幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「キャンピング・カー系道中ホラー」の一翼を担う

 作品であると言えるでしょう。

 「キャンピング・カーと荒野を組み合わせることによって

 閉鎖系ミステリー的状況を作り上げる」

 「舞台の特性を生かした殺人法を考案する」

 「論理的問題点を勢いによって隠蔽する」技術に彩られた本作と

 生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。