映画に感謝を捧ぐ! 「ベッスリアの女王」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はD・W・グリフィス監督の「ベッスリアの女王」に
感謝を捧げようと思います。
史劇 パーフェクトコレクション 英雄たちの伝説 DVD10枚組 ACC-164
旧約聖書外伝の「ユディト記」をもとにして作られた本作は
軽快にして生真面目なサイレント史劇であります。
娯楽的見せ場と宗教映画的メッセージの均整を保ちつつ
効率的に進行しようと奮闘するストーリー&演出と
宗教画風味溢れる俳優&女優陣が一体となる光景は
私に「映画的宗教教育」と
「大作的スケール感と暇つぶし映画的俗物性の共同戦線」の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(残酷な部分を巧みに抽象化し
舞台的見せ場を形成する幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「娯楽系聖書入門」の雄と呼ぶにふさわしい
作品であると言えるでしょう。
キリスト教、舞台劇、映画の特性を融合させる事によって
後年の史劇&宗教映画に対する「道しるべ」の一つとなった本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。