映画に感謝を捧ぐ! 「ザ・ハロウィン」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はアンテ・ノバコビッチ監督の「ザ・ハロウィン」に
感謝を捧げようと思います。
お化け屋敷作りを依頼された映画監督「スペンサー・クロウ」と
彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
狂気と皮肉に彩られたホラー映画であります。
作家的&俗物的狂気に取り憑かれた映画監督と
暴力的狂気に支配された殺人者が
出会うことによって生じる惨劇を
アトラクション・ムービー&軽量級ホラーならではの
見世物的残酷さ&緩やかさで表現する事によって
ホラー映画界&アトラクションに対する「皮肉」を放つ光景は
私に「狂気の交わり」がもたらす科学反応と
緩慢さ、その場しのぎ感、悪食趣味満載の
ストーリー&演出が「メッセージ」へと変異する現象の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(「アクション映画的ハッピー・エンド」を
静かに皮肉るかのような幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「ブラック・ユーモア系アトラクション・ホラー」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
他のホラー映画において「欠点」と見なされる部分を積み重ね
ブラック・ユーモアの領域に到達した本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。