映画に感謝を捧ぐ! 「Z Bull ゼット・ブル」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はリン・オーディング監督の
「Z Bull ゼット・ブル」に感謝を捧げようと思います。
兵器会社の経理部門で働く男「デズモンド」と
彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
緩やかさと過激さが絡み合う脅威の怪作であります。
サラリーマン社会&軍事ビジネスに宿る狂気を
モンスター映画&ブラック・ユーモア的に表現した
ストーリー&演出、キャラクター造形が
巧妙且つ豪快に進行していく光景は
私に「舞台設定」を生かした映画作りの醍醐味と
既視感満載の映像&物語に「持ち味」を与える技法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(適当感と宣伝戦術性を絡ませつつ
作品の「秘めたる本質」を写し出す邦題と
アクション映画的ハッピー・エンドに対する
無意識の皮肉を感じさせる幕切れも見逃せません。)
まさに「残虐&ブラック・ユーモア系サラリーマンSF」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
緩い日常喜劇の登場人物が
モンスターSF&軍事アクションの世界に染まっていく姿を通じて
アメリカ社会+経済に潜むストレス要因&狂気の一端を写し出す本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。