映画に感謝を捧ぐ! 「ザ・アビス 首都沈没」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はセバスチャン・フィッグ監督の
「ザ・アビス 首都沈没」に感謝を捧げようと思います。
首都を襲う地盤沈下の危機に立ち向かう
人々の運命を描いた本作は
ハッタリと節制が交錯する災害映画であります。
災害映画、冒険活劇、閉鎖系サスペンスの王道が
絡み合ったストーリー&キャラクター造形と
節約感満載の演出が一体となる光景は
私に「大作系災害映画的見せ場」を阻止することを
目的とする主人公達という異色の構図と
大作的ハッタリ&小規模映画会社的倹約が
融合することによって発生する科学反応の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(山積した問題を力業&奇策で解決することによって
「ハッピー・エンド」をもたらそうという執念に
圧倒される幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「肩すかし系災害映画」の歴史に輝く
大いなる珍作であると言えるでしょう。
災害映画に対する「無意識の皮肉」と
思わせぶり表現法の連打によって
人命尊重精神と暇つぶし的スリル&サスペンスを兼ね備えた
災害映画となった本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。