映画に感謝を捧ぐ! 「バイドーン 真夜中の来訪者」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はマイケル・ガルバン&セバスチャン・ベイジル監督の
「バイドーン 真夜中の来訪者」に感謝を捧げようと思います。
怪現象に立ち向かう5人家族の運命を描いた本作は
省エネ的荒業に彩られたモンスター映画であります。
「世界の危機を題材にしつつ、室内劇主導で物語を進める」
「多彩な突っ込み所を躍動感&感動誘発表現によって隠蔽する」
「不気味なまでに抽象的なモンスター造形」が
融合する事によって生を受けたストーリー&演出は
私に「暇つぶし映画的ハッタリ+リサイクル戦術」と
「力業と倹約&省力術の共同戦線」の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(M・N・シャマラン的どんでん返しを繰り出しつつ
さらにどんでん返しを加えるという
離れ業に挑んだ幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「陰性ホームドラマ+戦争映画入りモンスター映画」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
物理的スケール感を巧みに抑制する節約戦術
「どんでん返し」によって様々な問題点を正当化する豪快さ
過去のホラー、SF、サスペンス、西部劇、戦争映画の持ち味を
再利用するリサイクル精神を兼ね備えた本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。