映画に感謝を捧ぐ! 「ゴッド・フード 巨大生物の恐怖」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はダミアン・リー監督の

 「ゴッド・フード 巨大生物の恐怖」に感謝を捧げようと思います。

ゴッド・フード/巨大生物の恐怖 [DVD] - ポール・コーフォス, リサ・シュレイジ, ジャッキー・バロウズ, コリン・フォックス, ダミアン・リー
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 成長促進剤によって巨大化&凶暴化したネズミに立ち向かう

 人々の運命を描いた本作は

 様々な力業に彩られたモンスター映画であります。

 当時の科学を超越した新薬の開発や

 連続殺人の隠蔽が可能でありながらセキュリティーの緩い

 「大学」という設定を押し通す設定的力業と

 巨大ネズミの姿を抽象化しながら

 スリル&サスペンスを盛り上げようとする描写的力業を駆使しつつ

 1980年代ホラーの法則に即しながら進行する

 ストーリー&演出、キャラクター造形は

 私に「躍動感&見世物的残酷さ」によって

 物語の強引さ&緩慢さを補う技法と

 研究施設における薬品の適性管理&警備の重要性を

 モンスター映画的に表現する手法の

 

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (無関係の類似作を「前作」に仕立て上げる命名的力業と

 終幕において新たなる物語の幕開けを告げるという

 離れ業を試みた幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「改造生物系SF入門」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。

 優等生気質と荒業、特撮テクノロジー人間力

 善意と野望、怪奇恐怖とバイオ・テクノロジーが絡み合う本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。