映画に感謝を捧ぐ! 「ファイナルストーム」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はポール・ジラー監督の「ファイナルストーム」に
感謝を捧げようと思います。
ファイナルストーム [DVD] - マイケル・シャンク, キャロル・アルト, ティム・トマーソン, ポール・ジラー, マイケル・シャンク
遺伝子組み換え農薬によって進化したスズメバチの脅威に
立ち向かう人々の運命を描いた本作は
謙虚さと素朴さが心地良いモンスター映画であります。
SF的ハッタリを抑制し「小さな町の危機」に徹したストーリーと
モンスター映画的映像表現の数々が
災害映画の法則に従って進行する光景は
私に「適正な速度&スケール感」
「王道的見せ場」を保ち続ける娯楽作品の魅力と
「生存本能&政治+経済的欲求」の暴走が招く悲劇を
映画的に表現する手法の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(悪漢的存在として扱われやすい「大型研究所の学者」を
良心的人物として描くという実験が成されている点と
「虫」が持つ生命力&生存への執念を
ホラー映画的に描写した幕切れも見逃せません。)
まさに「小動物系モンスター映画入門」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
組織力、食欲、生命力、学習性によって
人類の脅威へと成長していく「スズメバチ」の勇姿
有力者たちの因果応報的最期
庶民的且つ武闘派的な地元住人たち
残酷でありながらも和やかさを感じさせる物語&映像が生み出す
暇つぶし的安定感のあるスリル&サスペンスが心地良い本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。