映画に感謝を捧ぐ! 「パンと恋と夢」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はルイジ・コメンチーニ監督の

 「パンと恋と夢」に感謝を捧げようと思います。

パンと恋と夢 [DVD] - ヴィットリオ・デ・シーカ, ジーナ・ロロブリジダ, ルイジ・コメンチーニ
パンと恋と夢 [DVD] - ヴィットリオ・デ・シーカ, ジーナ・ロロブリジダ, ルイジ・コメンチーニ

 小さな町の警察署長「カロテヌート」と

 彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は

 知略と躍動感に溢れた恋愛喜劇であります。

 「小さな町」特有の閉鎖性&監視性と

 素朴な風景を有効活用し

 陰鬱になりやすい男女関係をユーモラスに表現した

 ストーリー&演出、キャラクター造形は

 私に、非暴力的スリル&サスペンス

 適正なスケール感&スピード感を維持した人間模様生成術

 地形効果を生かした作劇法&映像技の

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (豪快且つ和やかな「二組のハッピー・エンド」と

 イベント的盛り上げを巧みに組み合わせた

 幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「穏健派+智将型日常恋愛劇」の

 一翼を担う作品であると言えるでしょう。

 恋愛喜劇&日常劇の王道、イタリア文化

 山村の持ち味をバランス良く配合することによって

 生を受けた本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。