映画に感謝を捧ぐ! 「狙撃兵」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はティモシー・ウッドワード・Jr監督の
「狙撃兵」に感謝を捧げようと思います。
狙撃兵 [DVD] - ジョニー・メスナー, ティモシー・ウッドワード・Jr, ショーン・ミック, ルーク・テイラー, ジョー・リスタウス, ジョニー・メスナー, ダニー・トレホ, ティト・オーティズ, チャック・リデル, ロバート・ラサルド, ニッキー・リー
帰還兵「フランク」と彼を取り巻く人々の
運命を描いた本作は
1977年の映画「ローリング・サンダー」の流れを汲みつつ
作劇&映像的実験を試みたアクション映画であります。
戦争がもたらす「トラウマ」と
復讐劇の王道を融合させたストーリーと
陰鬱且つクールな映像表現によって
主人公&敵将の愛と狂気を写し出す演出が
一体となる光景は
私に「愛」に宿る凶暴性、暴力の癒し効果
映像的心理描写の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(アクション映画的ハッピー・エンドの中に
「癒し系映画」に対する皮肉を宿す
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「陰性癒し系復讐劇」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
アクション映画的爽快感に背を向けて
「愛=悲劇&凶行の源、暴力=心身を癒す行為」として描くという
実験に挑んだ本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。