映画に感謝を捧ぐ! 「31Km」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はリゴベルト・カスタニーダ監督の「31Km」に
感謝を捧げようと思います。
31km [DVD] - イリアナ・フォックス, ラウル・メンデス, アドリア・コラド, カルロス・アラゴン, ルイサ・ウェルタス, リゴベルト・カスタニーダ, リゴベルト・カスタニーダ, イリアナ・フォックス
交通事故によって重傷を負った女性「アガタ」と
妹「カタリーナ」の運命を描いた本作は
ヨーロッパ的渋味と見世物性に彩られた
ホラー映画であります。
サスペンス的謎解きとホラー的残酷さを
融合させたストーリーと
幻惑的表現法を多用しつつ
悪食趣味的映像を抑制した演出が一体となる光景は
私に「アトラクション風味と生真面目さを兼ね備えた」
ホラー映画の醍醐味と
「双子」の持つ特性を生かした映画作りの
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(ホラー映画的思わせぶり&破滅性を象徴するかのような
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「謎解き系ホラー」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
忌まわしき過去によって心霊現象と結びついてしまった双子姉妹と
彼女たちを取り巻く男たちの悲劇を
ホラー映画的ハッタリ&幻惑を多用しつつ
一定の論理性を保ちながら描いていく本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。