映画に感謝を捧ぐ! 「牧場の闇」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はキング・ヴィダー監督の「牧場の闇」に
感謝を捧げようと思います。
牧場の闇 [DVD] - リチャード・トッド, キング・ヴィダー, リチャード・トッド, ルース・ローマン, マーセデス・マッケンブリッジ
マーガレット・エチャードの小説
「Lightninng Strikes Twice」をもとにして作られた本作は
甘みと苦味が静かに交錯する
巻き込まれ映画であります。
男心と女心、愛と疑心、ロマンス技法とサスペンス技法が
絡み合うストーリー&演出、キャラクター造形が
軽快且つ上品に進行する光景は
私に「悪女」の多様性と
日常に潜む狂気誘発要素、男女関係の複雑怪奇さ
愛と憎しみを結ぶ「絆」を映画的に表現する手法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(ハッピー・エンドの爽快感よりも
死に行く悪女が見せた「自己犠牲的な愛」が
印象深い幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「ラブ・サスペンス系悪女論」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
甘い恋模様、苦いサスペンス、素朴な牧場風景が
融合することによって生を受けた本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。