映画に感謝を捧ぐ！ 「愛と殺意」

　映画弁護人ＧＨＭ（西村哲也）です。

　今回はミケランジェロ・アントニオーニ監督の

　「愛と殺意」に感謝を捧げようと思います。

イタリア映画 コレクション ミラノの奇蹟 DVD10枚組 ACC-182 - フランコ・インテルレンギ, アルベルト・ソルディ, エンマ・グラマティカ, フランチェスコ・ゴリザーノ, イングリッド・バーグマン, アレクサンダー・ノックス, アルド・ファブリッツィ, トト, ルチア・ボゼー, カルラ・デル・ポッジョ, アンナ・マニャーニ, アリダ・ヴァリ, イザ・ミランダ, ラフ・ヴァローネ, フェデリコ・フェリーニ, マッシモ・ジロッティ, シャルル・ヴァネル, フェデリコ・フェリーニ, ヴィットリオ・デ・シーカ, ロベルト・ロッセリーニ, マリオ・モニチェリ, ステーノ, ジュゼッペ・デ・サンティス, アルフレード・グアリーニ, ジャンニ・フランチョリーニ, ルイジ・ザンパ, ルキノ・ヴィスコンティ, ピエトロ・ジェルミ, ミケランジェロ・アントニオーニ

富豪の妻「パオラ」と彼女を取り巻く人々の

　運命を描いた本作は

　穏健な魔性と謎めいた雰囲気に彩られた愛憎劇であります。

　不倫劇と犯罪劇の間を彷徨うかのように

　進行するストーリー＆演出、キャラクター造形が

　「神経質な悪女」に翻弄される

　男たちの悲劇を写し出す光景は

　私に「愛」の持つ凶悪性と

　ロマンスとサスペンスの近似性を

　映画的に表現する手法の一形態を

　目の当たりにする機会をもたらしました。

　（運命のブラック・ユーモア性＆愛と死の関係を示しつつ

　結論を鑑賞者に考えさせる幕切れと

　なっている点も見逃せません。）

　まさに「探偵入り陰性愛憎劇」の一翼を担う

　作品であると言えるでしょう。

　罪と死の香り漂うロマンスと

　非暴力的なスリル＆サスペンスが絡み合う本作と

　生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を！！！。