映画に感謝を捧ぐ! 「首だけ女の恐怖」

映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はH・ジェット・シャリル監督の「首だけ女の恐怖」に

 感謝を捧げようと思います。

首だけ女の恐怖 [DVD] - イロナ・アガテ・バスティアン, ソフィア・ウェデ, ヨス・サント, H・ジェット・シャリル
首だけ女の恐怖 [DVD] - イロナ・アガテ・バスティアン, ソフィア・ウェデ, ヨス・サント, H・ジェット・シャリル

 プトラ・マデの小説をもとにして作られた本作は

 東洋的神秘性と西洋的猟奇性が

 独特のバランスで共存するホラー映画であります。

 「首だけ女」の持つ映像的インパクトと

 変態&残酷趣味的描写に力を集中させることによって

 進行するストーリー&演出、キャラクター造形は

 私に「残酷さと滑稽さの近似性」

 論理性の枠から解放され、映像力を引き立てるために

 突き進むストーリー展開の醍醐味

 ホラー映画的東西文化交流の一形態を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (奇襲的に訪れる「吸血鬼映画的決着」を通じて

 戦いにおける「時間」の重要性を

 世に示した幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「見世物系ホラー」の究極形態を目指して

 猛進する作品であると言えるでしょう。

 物語的奇襲要素の嵐と

 お化け屋敷+TVゲーム的映像の数々によって

 先読み困難な状況とユーモラスな狂気に満ちた

 作品世界を生み出した本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。