映画に感謝を捧ぐ! 「戦慄の調べ」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジョン・ブラーム監督の「戦慄の調べ」に
感謝を捧げようと思います。
サスペンス映画 コレクション 窓 DVD10枚組 ACC-190 - ボビー・ドリスコル, アーサー・ケネディ, バーバラ・ヘイル, レアード・クリーガー, リンダ・ダーネル, ジョージ・サンダース, ロバート・テイラー, オードリー・トッター, ラレイン・デイ, ブライアン・エイハーン, ロバート・ミッチャム, クレア・トレヴァー, ローレンス・ティアニー, アン・バクスター, リチャード・コンテ, アン・サザーン, ジョージ・ラフト, リン・バリ, ダン・デュリエ, ジューン・ヴィンセント, ピーター・ローレ, デニス・オキーフ, アルフレッド・ライダー, ジーン・ティアニー, ヴィクター・マチュア, ウォルター・ヒューストン, テッド・テズラフ, ジョン・ブラーム, カーティス・バーンハート, ジョン・ブラーム, ロバート・ワイズ, フリッツ・ラング, エドウィン・L・マリン, ロイ・ウィリアム・ニール, アンソニー・マン, ジョセフ・フォン・スタンバーグ
パトリック・ハミルトンの小説「Hangover Square」を
もとにして作られた本作は
様々な物語&描写が交錯する異常心理劇であります。
芸術性とショー・ビジネス性、ロマンスとサスペンス
技巧的表現と効率主義、見世物性と上品さが
互いの持ち味を生かし合うことによって生を受けた
ストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「芸術家」特有の繊細さ、潜在的暴力性
欲望渦巻く世界の融合が招く悲劇と
台詞による状況設明に依存せず
映像によって「心理状態」を表現する技法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(ハッピー・エンドと悲劇を結ぶ絆を
象徴するかのような幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「日常系+舞台裏系サスペンス」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
その繊細さ&生真面目さ故に
残酷にして哀しい狂気に取り憑かれた男がもたらす惨劇を
悪女映画、犯罪捜査映画、音楽映画の特性を組み合わせ
暇つぶし規模のスケール感&スピード感を保ちながら
描ききることによって
後年のサスペンス映画に対する「道しるべ」の一つとなった本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。