映画に感謝を捧ぐ! 「サイレント・ワールド2012」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はトラビス・フォート監督の「サイレント・ワールド2012」に
感謝を捧げようと思います。
サイレント・ワールド 2012 [DVD] - パトリック・ラビオートゥー, デビッド・リマウイ, トラビス・フォート, パトリック・ラビオートゥー, ジュリー・マッカロー, ニック・アファナシブ, ケイティ・ウィルソン, ジェラルド・ウェブ, カイル・モリス, ポール・シナー, ビクトリア・ダディ
氷山の大移動がもたらす災害から娘を救うため
ニューヨークを目指す夫婦&息子の運命を描いた本作は
リサイクル精神、スケール感抑制術
変化球的目線が冴え渡る災害映画であります。
「デイ・アフター・トゥモロー」と「アルマゲドン」を
つなぎ合わせつつ
道中劇要素に重きを置いたストーリーと
軽量級アトラクション+TVゲーム感満載のCG映像
便乗商品戦術を余すところなく発揮した邦題が
一体となる光景は
私に「アメリカ製災害映画において脇役扱いされる人々を
作品世界の中心に置く」
「科学的ハッタリを極限まで抑制する」作劇法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(災害映画的ハッピー・エンドと無意識のコメディ要素が
静かに絡み合う幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「庶民派災害系SF」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
便乗商品映画界の雄「アサイラム」の心技体と
アメリカ製災害映画特有の「ヒーロー主義」に対する
皮肉が融合した本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。