映画に感謝を捧ぐ! 「エネミー・フォース 米軍特殊部隊OSS ナチス潜入作戦」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジャン・リベルテ監督の
「エネミー・フォース 米軍特殊部隊OSS ナチス潜入作戦」に
感謝を捧げようと思います。
エネミー・フォース 米軍特殊部隊OSS ナチス潜入作戦 LBX-534 [DVD] - クラッシュ・ミラー, プレストン・ジェームス・ヒリアー, クリストファー・カール・ジョンソン, ラッセル・ホエーリー, ジャン・リベルテ
ナチス・ドイツ軍幹部を確保するよう命じられた
米軍特殊部隊の運命を描いた本作は
戦争映画史上屈指の倹約性&奇策性に彩られた珍作であります。
1998年の映画「プライベート・ライアン」の流れを汲みつつ
緩やかに進行するストーリー&戦闘描写を
記録映像の多用によって補強するという試みは
私に暇つぶし規模の戦争映画が
「節約的映画作り」の極限を目指すことによって
資料的魅力を持った存在へと変異していく現象と
スパイ活劇、泥棒映画、戦争映画、記録映像を
力業でつなぎ合わせる技法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(娯楽映画要素を軽やかに払いのけ
教材映像要素が前面に出ていく光景が
味わい深さを感じさせる幕切れ→エンドロールと
なっている点も見逃せません。)
まさに「省エネ&リサイクル系戦争映画」の
究極形態を感じさせる作品であると言えるでしょう。
小規模映画会社的節約術&便乗商品戦術の限りを尽くすことによって
大作系戦争映画とは一味違う輝き&皮肉を放つ姿が心地良い本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。