映画に感謝を捧ぐ! 「エイリアン・ダーク・プロジェクト」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はニコラス・ハンフリーズ監督の

 「エイリアン・ダーク・プロジェクト」に感謝を捧げようと思います。

エイリアン:ダーク・プロジェクト [DVD] - ジェームズ・ガランダース, デラグ・キャンベル, ダニエル・ファザーズ, ニコラス・ハンフリーズ
エイリアン:ダーク・プロジェクト [DVD] - ジェームズ・ガランダース, デラグ・キャンベル, ダニエル・ファザーズ, ニコラス・ハンフリーズ

 謎の少女「サラ」と彼女を取り巻く人々の

 運命を描いた本作は

 凄まじいほどの苦闘感に彩られたSF映画であります。

 会話主体で進行するストーリー展開を

 現在と過去、幻想と現実の交錯と

 ハッタリ的説明台詞&謎のばらまきによって

 補助することによって物語&映像の緩慢化を防ぎ

 スリル&サスペンスを維持しようとする試みは

 私に、SF的スケール感を節約精神を

 両立させるための苦闘と

 単純な物語を複雑に映像化する手法の

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (「新たなる戦い」の気配を漂わせることによって

 神話の領域へと進もうとする勇姿に

 心打たれる幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「空間限定型&幻惑型SF」の

 究極形態を感じさせる珍作であると言えるでしょう。

 過去のSF映画&TVドラマの

 設定&キャラクター造形を再利用し

 エイリアン系SFと空間限定サスペンスの持ち味が

 共存する作品を生み出すという

 小規模映画会社的挑戦者精神によって生を受けた本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。